Report 「Workshop &CYCLE #6」Part.02 〜2016年ラストライドは、富ヶ谷でレタリング〜

2016年ラストライドは、富ヶ谷でレタリング。

はじめてのカリグラフィーに熱中!

 

Part.01でお伝えした通り、『Workshop & Cycle #6』ではいつもと少し違ったルートを辿っています。これまでは下町のなかで技術が継承され続けている江戸切子や風鈴など、日本の伝統的な工芸にワークショップでトライしてきましたが、今回目を向けたのは海外の文化。欧米の手書き文字、ハンドレタリングを学びました。

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“Letterboy”こと、ピーター・リエドベルグさん。レッスンは基本的に英語ですが、分かりやすく、ゆっくりと話してくれます。

 

PCが普及して何かを記すツールがアプリケーションになったことで、文字の形、いわゆるフォントは、誰でも自由に好きなものを選べるようになりました。でも、サンセリフ体(日本語フォントのゴシック系)にせよ、セリフ体(明朝系)にせよ、起源を辿れば元々は誰かが手書きなどでデザインしたもの。それを反復使用するために木版で象ったのが活字、つまりタイポグラフィの起こりだと言われています。余談ですが、おそらく皆さんがご存知のタイプライター(typewriter)、この“type”という単語はギリシャ語で「打撃」を指す“týpos”から由来しているそうで、文字を“書く”よりも“打つ”という感覚はPCにもある名残と言えるかもしれません。

 

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ピーターさんが描いたグラフィカルなレタリング。文字と一括りで言っても、描き方によって印象は全く変わるのです。

 

近年、レタリングが注目されているのは、先の“誰でも簡単かつ自由に好きなフォントを選べるようになった”という背景が一因です。PCでは再現できない、手書きならではの味。今回の先生、ピーター・リエドベルグさんはそれを多くの人に知ってもらい、楽しんでもらいたいと積極的にワークショップを行っています。

 

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ピーターさんのスタジオのエントランス。不定期でワークショップを行っているので、気になる方はこちらをご覧下さい。

 

ピーターさんはスウェーデン出身で今は東京に住み、Letterboyという名義で活動しているアートディレクター兼グラフィックデザイナー。スウェーデンからドイツ、日本へと渡り、新大久保の学校で日本語を学んだそうです。ピーターさん自身も自転車好きで、およそ9年間乗っている愛車で移動をしているとのこと。ワークショップが行われた場所は富ヶ谷のスタジオ。皆で大きなデスクを囲みながらピーターさんからの教えを受けます。

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ある程度のレクチャーを受けたら早速実践。皆、黙々とペン、紙と向き合い、ひたすらに文字を描いています。

 

はじめは、先が平たくなっている独特なペンを使ったカリグラフィーから。カリグラフィー(Calligraphy)とは「美しい書き文字」という意味。装飾文字として古代ローマ時代から用いられている伝統的な手法です。まずできるだけ規則的に文字が書けるよう紙に上下のガイドを引き、ピーターさんのお手本を元に描いていきます。今回挑戦したカリグラフィーの文字は比較的ベーシックな種類で、多くが直線で構成されている上に、ピーターさんがデモンストレーションでサラッと描いていたため最初は簡単なように思えたのですが、想像よりはるかに難しい……。まず真っすぐに描けない。太さが一定にならない。お手本のように何故か美しくならず、形がいびつになる。独特なペン先に苦戦する人続出で、皆さんが漏れなく“a”でつまずいていました(笑)。

 

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アルファベットの描き方にはある程度の法則があるので、それがわかってくると楽しくなってきます。

 

黙々と“a”“b”“c”と続けていき段々と感覚を掴んでくると、いつもの無言状態に。大人になると打ち込んで何かに取り組むという機会が減ってきますが、この時は皆さんが童心に返り熱中している様子を見られるのです。

と、時刻は12時過ぎ。朝から自転車をこいでいたので、作業をしつつもお腹がペコペコだったはず。

 

待望のランチタイムは次のレポートにて。